先日発売されたNumberの一部が「Number Web」にて掲載があったので紹介させていただきます。
三木谷会長が本気でヴィッセル神戸だけでなく、Jリーグを変えようとしていることがわかります。
先日の悔しい敗戦のあとも前向きなSNSを発信している選手が多かったのは、このプロジェクトを本気で進めていくオーナーの姿勢が少なからず影響してるのではないでしょうか?
紹介しているのは記事の一部ですので、全文は引用元のNumber Webをご参照ください。
「僕がここにいるのは彼のおかげなんだ」
イニエスタは、はっきりとこう言った。
欧州、中国、米国のクラブなど世界中から多くのオファーを受けたアンドレス・イニエスタは、一時は中国行きがほぼ決定とも言われた。しかしそんな競合を制し、彼を日本へと連れてきたのが楽天会長の三木谷浩史氏だ。
世界的人気を誇るスターのJリーグ入りは大ニュースとなり、「イニエスタ」、「ヴィッセル神戸」、「楽天」の3ワードは世界を駆け巡った。
スポーツ界で世界を舞台に仕掛け続ける三木谷氏は今なにを考えているのか。
イニエスタ獲得で成し遂げたいこと。投じた巨額の費用は採算が取れるのか。そして現在のスポーツ界をどう見て、なにを目論んでいるのか。
日本列島がイニエスタの衝撃に揺れていた8月中旬、遠くに東京の街を見渡すオフィスで大いに語ってもらった。(Number960号掲載記事の一部を特別抄録)
彼が来ると「サッカーが全く変わります」。
――まずはイニエスタ獲得の経緯と、彼の加入でどのような効果を感じられているのかをお聞かせください。
「最初は、そもそも彼がバルセロナから出るということ自体、私もあまり信じられませんでした。
スポーツダイレクターの三浦淳寛や吉田(孝行)監督に、『もし来たらどうなるだろう?』と聞くようなところから始まりました。
すると『サッカーが全く変わります』と。
イニエスタが来ることで、サッカーのスタイル、クオリティー、クラブの中のプロフェッショナリズムの徹底、栄養面の管理やコンディショニング、育成や練習方法などすべてにおいて影響があります、と。実際、彼の存在が非常にいい刺激になっている。
イニエスタはこれを『プロジェクト』と呼んでいます。
一過性に終わらせないために、我々はこのプロジェクトを成功させたい。“イニエスタが来て数年間クラブにいて、去っていきました”ということではなく、彼が来たことによって根本的にクラブのあり方が変わっていくようなプロジェクトです。
これはヴィッセルだけではなく、Jリーグ全体に波及していくと思っています」
「Jリーグは世界有数のリーグになる」
――イニエスタが日本でプレーするということは、神戸だけではなく日本サッカー全体にとっても確実にプラスになっています。
「僕はJリーグのチェアマンにもよく言っているんです。世界の経済規模でいうと、現在はアメリカ、中国、日本という順番です。アメリカにはMLSがありますが、降格もなく、やや違うリーグです。中国のリーグも、そこまで世界から注目されているとまで言えない。となると、日本が経済大国の中で一番優勢となる。だからJリーグは世界有数のリーグにもなれるはず、これが僕の理論です。
これからはイノベーションの時代なので、単純に日本人が興行的に楽しんでいるということじゃなく、Jリーグ自体が日本の社会の行き先を体現する流れになるべきだとJFAやJリーグの幹部の方々にも提言させていただいています」
――バルサのスポンサー就任直後にインタビューさせてもらった時、「年間65億円という金額は広告宣伝費としては十分採算が合っている」と断言されたのが印象的でした。今回も同じような確信がありますか?
「そうですね。今回はヴィッセル神戸の構造改革の一環であると考えています。事業面もそうですし、それからスタジアムの経営権も取って、Jリーグ自体に改革、協力していく。そのような土台を作る“建築費用”だと。これは数年たってイニエスタがスペインに帰った後も、ずっと継承されていくものだと思っています」
「日本はもう一回開国していく必要が」
――スポーツ界全体の構造改革を進めることも頭にはあるのでは?
「今、シリコンバレーに行くと、アメリカ人だけでなく、インド人や中国人、ロシア人などいろんな人が集まっている。そうやって英知を集め、世の中は変わっていくわけです。
日本は第3次産業革命以降、組み立て加工型の経済発展をしてきました。でも、これからはそういう世界じゃなくなってくる。
日本の社会自体も構造改革、いわゆるもう一回開国していく必要がある」
続き:Number Web
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