【8/26 第24節】神戸vs横浜FM 「ゴールで完結させるという課題が明確なので、自分たちで解決し、ACLの圏内までしっかり勝点を積み上げていく。(ポドルスキ選手)」

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見どころメンバー/試合記録Twitterの反応試合後監督コメント試合後選手コメント覆面記者レポート

先日の天皇杯では敗戦したものの、マリノスらしさが出て「後半の戦いには手ごたえを感じた」という声が多く見受けられました。

戦術の対策をされたことで順位を大きく落としているマリノスですが、はまれば恐ろしい攻撃力です。

このアタッキングフットボールに対して、イニエスタ選手からの正確無比なパスを裏のスペースで受け、古橋選手が突破しゴールする。。。。そんなシーンが見たいです。

イニエスタ選手も練習を通常通りこなしているようですし、おそらく出場するでしょう。

大混戦のリーグ戦、一度負けると一気に順位を落とします。ACLのためにはもうリーグ戦しかありません。

みんなで応援してヴィッセルを勝利に導きましょう!!

少し前の記事ですが、マリノスの戦術の記事について紹介します。

紹介しているのは記事の一部ですので、全文は引用元のfootballistaをご参照ください。

 つまりポステコグルーが取り組んでいるのはモンバエルツ時代からの進化だが、「変革」に見えるのはボールポゼッションの著しい上昇と高い位置で攻め切る“アタッキングフットボール”の姿勢が前面に押し出されているためだ。モンバエルツは常に攻守のバランスを考えながら試合を進めるスタイルで、ボール保持率にこだわることもなかった。

 その意味ではポステコグルー監督の志向はグアルディオラ監督のそれに通じるものがあり、やはりCFGの理念をさらに進めるものだろう。ただ、当のグアルディオラがバイエルンとマンチェスター・シティで戦術を変えているように、ポステコグルーもすべてマンチェスター・シティのコピーということではなく、ポジショナルプレーと5レーンをベースに攻撃志向をより強めるというコンセプトを、マリノスの環境にアジャストさせて進めていくはずだ。

これまでのJリーグでも、自分たちでボールの主導権を握りながら相手のディフェンスを崩していこうとするパスサッカーは存在したが、マリノスがそういったチームと違うのは、モンバエルツ監督が植え付けたメインテイン・ポジションをウイングの選手に課すことで、攻撃の幅を常に確保していることだ。

 左右のSBが中盤よりにポジションを取り、インナーラップを多用して攻撃に参加する傾向から“偽SB”という言葉ばかりが流行的に用いられているが、そもそもSBの選手が内側にポジションを取れるのは、同サイドのウイングがワイドに張ることで攻撃の幅を確保することが前提になっている。それにより大外の内側にハーフスペースが生じ、SBの選手がそこで前を向いてボールを持ち、時にウイングを内側から追い越してチャンスに絡んでいくことができるわけだ。

■第三段階はあるのか?「モダンサッカー対Jリーグ」の戦いは続く
 開幕戦から最初の2、3試合はそのメカニズムがおもしろいようにはまり、早くもマリノスのサッカーがJリーグを席巻するかに思われたが、そうは問屋がおろさなかった。Jリーグの戦術は欧州のトップリーグに比べて前時代的な面もあるが、相手を研究してストロングポイントを消すという作業にかけては、かなり緻密でハイクオリティなリーグだ。

 要するにマリノスの戦い方はものの2、3試合で研究され、開幕時から出ていたストロングポイントを消し、さらに裏をかく戦い方をされることで、マリノスの強みは弱みに変わってしまったのだ。その象徴的な2つが“偽SB封じ”であり、さらにはラインの裏をシンプルに狙う攻撃だ。特に中下位のチームであるほど例外なくそれらを実行してくるわけだが、そこにはまってしまう試合が続いた。

引用元:footballista

藤田選手は次節出場すればJ1通算200試合出場に達成ですね!

アンカーで気の利いたポジショニングでチームを支えています。またほぼクロスと同等のスピードで繰り出されるロングスローでのアシストにも期待したですね!!

24日から26日に各地で行われる明治安田生命J1リーグ第24節を前に、Jリーグ公式HPが今節での達成が期待される個人記録とチーム記録を紹介した。

 個人記録では、ヴィッセル神戸のMF藤田直之が通算200試合出場に王手をかけている。神戸は今節、ホームで横浜F・マリノスと対戦。節目の記録到達なるか、注目だ。
続き:サッカーキング

神戸の多国籍化が話題を集めている。イニエスタ(スペイン)、ポドルスキ(ドイツ)、キム スンギュ(韓国)、ウェリントン(ブラジル)、ティーラトン(タイ)、そして8月に期限付きで加入したアフメド ヤセル(カタール・写真)。Jリーグ提携国選手のティーラトンとヤセルは日本人扱いとなるため、この6カ国の選手たちが同時にピッチに立つことは可能。それについての賛否両論がメディアを騒がしている。少し見方を変えれば、日本の貿易港として栄えてきた異人たちの街・神戸らしいとも言える。

それはさておき、Jリーグ初のカタール人選手ヤセルの存在が興味深い。8月8日にチームに合流した際は、吉田孝行監督から「7週間(サッカーを)やってない。5日前から再開したらしい…」と、歯切れの悪いコメントが聞かれた。実際、コンディション調整にやや手間取ったのか、来日から2節挟んで前節の湘南戦がデビュー戦となった。その際も吉田監督は「(ヤセルについては)どうなるかなという不安はあったが…、スピードもあるしヘディングも強いし、これからはレギュラーに入ってくるだろうなと思う」と、起用に不安があったことを打ち明けていた。
とはいえ、「ACL出場という神戸のビジョンと、イニエスタとポドルスキの存在に魅力を感じた」と海を渡ってきた褐色の戦士は、神戸にとって面白い存在でもある。
適正ポジションはセンターバック(CB)の左。だが、自ら「左サイドバック(SB)もできる」と公言する。これが確かなら、ティーラトン、橋本和に続く左SBの貴重なバックアッパーになる。
さらに湘南戦のように渡部博文と組んでCBに入ると、DF大﨑玲央を一つ前のアンカーで使うこともできる。ヤセルの加入でオプションが2つ増えたと考えることができるわけだ。

ヤセルがどれくらいの選手かの判断はまだ難しい。だが、今や不動の左SBであるティーラトンもシーズン序盤は吉田監督のセカンドチョイスだった。ヤセルがJリーグにもっと慣れ、チームにフィットすれば、神戸にとっては大きなメリットになるのは間違いない。案外、目標であるACL出場権獲得のキーマンになる可能性もある。

引用元:J’s GOALウォーミングアップコラム

試合前


https://twitter.com/KSM_VK_EMI/status/1033617387361169408

試合中


https://twitter.com/bbshinobu/status/1033656080188944386


https://twitter.com/0PJrn72YGanngt6/status/1033660081991114755

試合後

https://twitter.com/vissel_amnesiac/status/1033709354229293057
https://twitter.com/ksk_foot7923/status/1033708715906482176


https://twitter.com/Sykubo8/status/1033677255468183553
https://twitter.com/VVinACcMbToL3W3/status/1033684314116907008
https://twitter.com/tanzu2929/status/1033691886987304960

吉田孝行監督

ホームでたくさんのサポーターが入ってくれた中で悔しい敗戦になったと思います。

ただ、90分間、本当に最後まで諦めずに攻め続けましたし、数多くのチャンスを作れたと思います。

サッカーはゴールを多く決めたほうが勝ちますが、そこの部分が足りなかった。ただ、内容としては満足できるものでした。

この時期は勝点3をいかに積み重ねて上位との差を縮めていくか、というところですが、そういう意味では本当に悔しい敗戦となりました。

とはいえ、下を向かず、今日のようなサッカーを継続していけば必ず勝点3を拾っていけると思うので、続けていきたいと思います。

監督質疑応答
-天皇杯で敗れて、今日も敗戦となりましたが、試合後、選手たちにはどういうメッセージを送りましたか?

自分たちのやるべきことを続けていくということ。別に下を向く内容ではないし、点が入らなかったことは反省しなければいけないですが、チャンスは数多く作れていましたから。上を向いて継続していこうと伝えました。

-交代を含めてサイドをすごく意識されていたように思いますが、そのあたりの狙いをお願いします。

試合前、横浜FMはポゼッション率が非常に高く、どうしてもボールを持たれてしまう時間が増えると思っていました。

そこでまずは守備をしっかりコンパクトにすることをベースとしてやろうと。そんな中、前半からプランどおりに進んでいましたが、アクシデントで橋本が交代になり、ティーラトンもしっかりプレーしていましたが、ハーフタイムにはサイドはしっかり、特に攻撃面では正しいポジションを取るように、と指示していました。

そこからもっと裏を取っていこうと。実際、ポドルスキなど後半は数多く裏を取っていたし、前半よりも裏を取る回数は増えていたと思うので、そのあたりは修正できましたが、結局は最後のクオリティが足りなかったと思います。

引用元:ヴィッセル神戸公式

横浜F・マリノス アンジェ ポステコグルー 監督

「相手は個の力があるチームで、非常に難しい試合でした。
前半はイーブンだったと思いますけれども、後半に先制点を決めました。そこから、かなり守備に回る時間帯が多かったのですが、プレスをやめずに2点目を奪うこともできました。選手たちのハードワークが報われたと思います」

質問:先制点を挙げた久保選手の評価を教えてください。

「もちろん、まだまだの部分はあると思いますが、彼の技術と姿勢は、本当に素晴らしいものを持っています。この前の水曜日もいいパフォーマンスだったと思いますし、今日のあのゴールで彼の質の高さというものが見えたと思います。もっともっと伸びていけると思いますし、若い選手と一緒にこのチーム全体が成長していけることは嬉しいです」

質問:喜田選手のプレーについての感想はいかがでしょうか。
「良いパフォーマンスだったと思います。世界的なプレーヤーの前でも、彼自身の良さが出せたと思います。彼自身もまだ若い選手で、成長過程にあります。
必要な時にハードワークしてくれて、走ってくれて、エネルギーを出してくれる、それがチームに大きな力となっています」

引用元:横浜F・マリノス公式

ヴィッセル神戸 試合後選手コメント

藤田 直之選手

―今日の試合を振り返っていかがでしたか

チャンスはつくれてましたけど、内容的には悲観することはないと思います。200試合出場という節目はあまり意識していませんでした。勝たないと上に行けない状況で負けたのは残念です。

―後半戦から新しい外国籍選手が加入して間もない状況で、コミュニケーションを取るのが難しいのかなと思うのですが、ピッチではどうですか

ピッチ内、いまは日本人間でもそこまでしゃべることはプレーが途切れるタイミングでしかないので、基本アイコンタクトでやっています。
これから、試合を重ねることで良くなってくると思います。

―前半のシュート惜しかったですね

距離がありましたが、全体的にシュートが少なかったので、あそこで打つことも大事かなと思って打ちました。

―200試合出場という節目は個人的にはどう捉えていますか

試合中は意識してませんでしたけど、200試合出場できたことで、これまで自分に携わってくれた指導者、両親、チームメイトに感謝の気持ちを再確認でき、いい機会でした。

自分の力だけではないですし、今まで支えてくれた方のおかげで、ここまでこれたので、この気持ちを再確認しつつ、また300試合、400試合と記録を伸ばしていきたいですね。

―すごいチームメンバーと今プレイできていることについては
なかなかない機会ですし、たくさんのことを吸収していきたいと思います。

―今日の負けは引きずらないことが大事ですね
そうですね。次はしっかり勝てるように頑張ります。

長沢 駿選手

-途中出場となりましたが、どういったことを求められて出場しましたか

まず前線で起点になることと、守備でハードワークすること、あとは点をとることです。
試合にはうまく入れたと思いますが、チャンスが3回あってすべて外してしまったことは自分の力不足だと思います。

そこを決めきれなかったことでチームが負けてしまったと思いますし、今日はしっかり責任を感じてまた明日からいいトレーニングをして、次はこのような悔しい思いをしないようにしたいです。

-神戸に移籍して初めてのホームゲームだったと思いますが、その点はいかがですか

すごく雰囲気がよかったですし、このスタジアムで何度も試合もやっていますし、点もとっているので、自分の中ではいいイメージがありました。
(このスタジアムで試合をすることが)非常に楽しみでしたし、試合前からわくわくしていました。

-いろんな角度からいろんなパターンのパスが来たと思いますが、神戸のパスについてはどうですか

まずイニエスタ選手からもらったパスは、出てくるイメージもありましたし、自分も反応できていました。トラップしてキーパーも見えていたので、最後の強さの部分だと思います。

イメージまではよかったですが、そこを枠に決めきれないのが足りない部分です。

あとはルーカス(ポドルスキ選手)からのクロスは走るタイミングが合わなくて、左足になってしまいました。順也くんからのクロスも自分の得意な形だったので、決めなければいけなかったと思います。

3つとも決めきれることができる(場面だった)のに決めきれなかったので、すごく悔しいです。

-FWとして今後への意気込みは

こういう悔しい気持ちをチームはもちろん、サポーターの皆さんにもさせないために、自分が点をとるという気持ちを持って戦っていきたいと思います。

引用元:ヴィッセル神戸公式

ルーカス・ポドルスキ選手

--22日の天皇杯ラウンド16・鳥栖戦に続く敗戦となった。
2連敗したら誰もがみんな悔しいと思う。

--後半はルーカス ポドルスキ選手が数多くのゴールチャンスを作っていた。

横浜FMはしっかりしたゴールチャンスを作れていなかったと思う。二つのチャンスをしっかり決めた。

もちろん、一つは自分たちの自滅でプレゼントしたようなゴールだったが、僕らはたくさんのゴールチャンスを作ったし、ただ決めるだけのシーンもあったと思いますが、それを決めることができなかった。前後半で戦い方を変えたわけではなく、続けていった中、結局それが試合を決めてしまった。

--先制点を挙げた横浜FM・久保 建英選手はどのように見えたか。

相手のゴールなので特にフォーカスすることはない。相手のことは何も印象は持っていない。

単純に自分たちにフォーカスしなければいけないし、勝ち切れなかったことが課題になってくる。ボールを持つだけではダメ。

ゴールで完結させるという課題が明確なので、自分たちで解決し、ACLの圏内までしっかり勝点を積み上げていく。そこにフォーカスするだけです。

三田 啓貴選手

--ゲームを振り返って。

あれだけチャンスを作って、自分たちも先に決めるチャンスはありましたし、決めるべきときに決めないとああやって仕留められてしまう。

失点してからも何回も同点に追いつけるチャンスはあったが、得点が奪えない中で不用意なミスから失点もしてしまった。

--サイドを攻略しようとしていたが、前半はなかなか崩せなかった。

もっともっとサイドから仕掛ける形、ドリブルで中に切れ込んでくる形を作り出せたらいい。

そのぶん、サイドに(選手が)開いた中で、自分とか(中央の選手)が間で受けて、シュートまでいけているのもあった。

そういう部分は自分もスペースを見つけて、どんどん入っていくこと。パス、スルーパス、シュートだったり、自分もシュートがあったが、決め切れていれば展開も変わった。

全体的にチャンスは作れていたので、そういうのを決め切ることが大事です。

--アンドレス イニエスタとの連係への手ごたえは上がってきたか?

ボールを失わないですし、出して入ってくるタイミングも感覚的に分かってきている。スルーパスが出てくるタイミング、ダイアゴナルランをするタイミング、少しずつ感覚が合ってきていると思うので、もっともっとこれから良くなっていく。

--次節は勝点差『2』で追う4位・札幌との試合になる。

ACLに出場するためには1試合も負けられない。連戦は終わったので、1試合1試合に集中して、全試合を決勝のつもりで戦っていかないと上は見えてこない。ACLに出るためにも1試合も負けられないです。

引用元:Jリーグ公式

横浜F・マリノス 試合後選手コメント

久保 建英選手

--ゴールした率直な心境は?

こんなに早いタイミングでゴールできて、移籍してから良いこと続きというか、これがビギナーズラックにならないように頑張らないといけない。

--ゴールシーンを振り返って。

喜田(拓也)選手から縦パスをもらって、前半はピッチのせいにしたくないけどコントロールがズレてしまっていて、そこを修正したかった。

イージーなところにトラップして、その結果、前を向くことができた。その後、松原(健)選手の声がして、走っているのが見えたのでパスを出して、その後に自分もクロスに入っていこうと思ったけど、松原選手が切り返したので下がって受けようかなと思った。

そうしたら良いところに良いタイミングでボールを出してくれて、緊張もあったけど落ち着いて決めることができた。

--真っ先にベンチの監督のところに行っていたが?

(シュートが)ゴールに行ったら監督のところに行こうと決めていた。最初はサポーターのところに行こうかなと思って、2点目の仲川(輝人)選手は行っていたけど、ああいうやり方があると分からなくて、高いし無理かなと思った。

こういう難しい時期に、全然試合に絡めていなかった自分を快く受け入れてくれた監督に感謝している気持ちで(監督のところに行った)。

松原 健選手

--1点目のアシストについて。

タケ(久保 建英)から良いボールが来たけど、相手の帰陣が速かったこともあっていったん落ち着いて、顔を上げたときにタケが良いところにいたので、僕は空いているタケに出しただけという感じ。あとは彼の止めてから蹴る技術の高さが出たんだと思う。

--その止めてから蹴るまでを右サイドから見ていてどう感じた?

最初は止めて良いところに置けたなと思って、パスを出すのかなと思ったけど、タケのシュートのうまさはストロングポイントだと思うし、そういう場面が出て決めてくれたことはチームとして助かった。

--チームとして3試合ぶりに勝点3を取ったが?

正直、僕たちが目指しているサッカーとはほど遠いサッカーになっていた。確かに自分たちのサッカーをして勝点3を取るのが一番良いことだと思うけど、今日に限ってはこの暑さもあり、フォーメーションの違いや相手にうまい選手が何人もいたこともあって、そこに対して引く形になってしまったけど、勝点3を取れたことが一番ポジティブだと思う。

引用元:Jリーグ公式

ドゥシャン選手

「今日は、運を味方につけられたのかなと思います。
危険な部分もありました。逆に、数試合前までは自分がたちにチャンスがあった中で決められずに勝てませんでした」

喜田 拓也

「やることは、いつもと変わりませんでした。

(イニエスタとのマッチアップについては?)誰が見ても素晴らしい選手なので、少しでも自由を与えたら何でもできる選手なので、そこはタイトに厳しく自由を与えないようにという気持ちで試合に入りました。

周りと協力しながら、みんながファイトしてハードワークができました」

伊藤 翔

「勝ったということが何よりいいこと。(試合前には)守備で行くときは行く、行かないときは行かない、ということをハッキリさせる。チームの決め事としてできたかなと思います。

一つ勝つだけでなく、連勝することによってチームの自信につながるので、一戦一戦も大事だけど、なにより大事なのは次の試合。頑張ります」

引用元:横浜F・マリノス公式

アンドレス イニエスタと久保建英の「バルセロナ対決」ということで、大きな注目を集めた試合だったが、勝敗を決定付けたのは久保に決められた1点目だった。
このシーンを振り返るとき、今のヴィッセルが解決すべき一つの問題に突き当たる。
それは左サイドバックだ。
ここで問題というのは、橋本和とティーラトンのどちらの方が優れているとか、どちらを使うべきかといったような、単純なことではない。
両選手とも特徴のハッキリした優れた選手であり、チームにとって大きな存在であることは間違いない。
しかしその特徴を見たときに、周囲の選手に求められる役割が変化していくことは明らかだ。
そこにしっかりとフォーカスして、チームとしての戦い方を作り上げなければならない。

 この試合で先発した橋本は高さもあり、守備における安定感もある。
攻撃時にボールを前に運ぶ技術は高く、左サイドのスペースの奪い合いという点では強さを発揮する。
事実、この試合で前半は横浜FMの右ウイングバックの松原健を巧みに抑え込み、高く上がる攻撃を許さなかった。
横浜FMは何度か中央から松原を使って前に圧力をかけようとしたが、松原は高いポジションを取りきれなかった。
これなどは橋本との駆け引きの結果であり、ポジショニングの妙によって、橋本が松原を完全に抑え込んでいたともいえる。
また橋本は前にボールを運ぶ技術にも長けている。
左足からのクロスにも定評がある。
しかしクロスを放つ位置は概ね低く、ゴールライン際まで切れ込んでマイナスのボールを放つ場面が多いという印象はあまりない。
もちろん、これが悪いということではない。
橋本も、敵陣の深い位置まで入り込んでのクロスや、ペナルティエリア内に切れ込むドリブルも必要に応じて繰り出すことができるが、守備の意識を強く持っているため、敢えて無理をしないということなのだろう。
しかしこの試合で対戦した横浜FMは、ゴール前に高さと強さのあるセンターバックを3枚並べていたため、サイドからのクロスだけで崩すことは難しかった。

 橋本にアクシデントがあったこともあり、吉田孝行監督は後半の頭から橋本に代えてティーラトンを投入した。
ティーラトンの良さは攻撃面にある。
足もとの高い技術を活かして、相手陣内で攻撃的にプレーできる選手だ。
相手の守備からすると怖さのある選手だろう。
キックの精度も高く、自ら仕掛けてワンツーで抜け出すこともできる。
今季、ヴィッセルの左サイドからの攻撃を活性化したのは、ティーラトンの動きであるといっても過言ではない。
そのティーラトンだが、橋本とは対照的に守備面での不安は残している。
特にティーラトンが高く上がるプレースタイルであるため、その後ろのスペースをシンプルに使われる攻撃には手を焼いている印象がある。
元々真面目な性格でもあり、Jリーグで自らを成長させたいと思っているため、タイでプレーしている時には考えられなかったような守備意識を持ってはいるが、まだその対応にはぎこちなさが残ることも事実だ。
比較的静かな展開だった前半に対して、後半一気にヴィッセルの攻撃ペースが上がったのは、ティーラトンの投入がキッカケではあるが、同時に試合を決められたのはその背後のスペースを使われたことでもあった。

 橋本とティーラトンは「トレードオフ」の関係だ。
それは、いわゆる「いってこい」に近いだろう。
両者とも素晴らしい選手であり、今後も相手に合わせて併用していくことになるだろうが、それを活かすためにも、周囲の選手の動きを考えなければならない。
橋本を使う場合には、ドリブルで持ち上がった後の攻め方だ。
鉄則的には素早くアーリークロスを入れて、前線のウェリントンや長沢駿がそれを落としてからの2列目の飛び込みということになるのだろうが、相手もそこは警戒してくる。
ウェリントン、長沢とも厳しいマークを受けることになり、そう簡単にはいかないだろう。
となれば橋本が止まる位置を起点とした、サイドからの攻撃を考えるのが得策であるように思う。
橋本が上がった際に動きを止める位置は、相手陣内に入って30m程の位置であることが多い。
通常の縦方向で考えれば、前に古橋亨梧のようなスピード豊かな選手を活かすのが鉄則だが、それが使えない時には橋本の位置からゴールまでのピッチを描き、そこでの組み立てを考える必要がある。
ここで期待したいのがルーカス ポドルスキだ。
この試合では右サイドでスタートしたルーカス ポドルスキだが、試合途中から左にポジションを移した。
ルーカス ポドルスキが橋本の近くでボールを受け、そこから中央にいるアンドレス イニエスタを使うイメージだ。
橋本の位置を起点とした場合、ルーカス ポドルスキがボランチ、アンドレス イニエスタがトップ下のような関係を築ければ理想的だ。
この場合、縦に身体を向けている相手にとっては、ヴィッセルの攻撃そのものがダイアゴナルの動きになるため、守りの部分では縦・横ともにギャップが生まれる。
ヴィッセルには三田啓貴や郷家友太のような、スペースに入り込んでプレーできる選手がいるため、これは効果的な攻め方になるだろう。
ゴールへの道筋は、縦と横の組み合わせだけではない。
どの方向からでも、ゴールにさえ辿り着けば良いのがサッカーなのだ。

 ではティーラトンを起用した場合で考えてみる。
この場合、ティーラトンの背後のスペースを管理する上ではアンカーの位置にいる選手の役割が大きな意味を持つ。
これはアンカーの選手という意味ではない。
最初の失点シーンを振り返ってみると、ヴィッセルが前がかりになっていたため、アンカーの位置にいたのは三原雅俊だった。
久保が中央から右に展開する中で、最後まで久保の位置を確認していたのは三原だった。
右で松原が受けた際、ヴィッセルの守備陣は自陣に戻る最中であったのだが、ここで久保の前を走っていたアフメド ヤセルは久保の位置を把握できていなかった。
ここで三原がアフメド ヤセルに対して、久保の存在を知らせることができれば最良だったのだが、瞬間的な出来事であり、さらには大歓声がスタジアムを包んでいたことを思えば、声で伝えることは不可能だ。
となると、次に考えるべきはその後の対応だ。
この場面を久保の立場で考えれば、前を行くアフメド ヤセルが自分の存在に気付いていない以上、そこで止まりさえすれば、自分の周りにはフリースペースが作り出せることは容易に想像がつく。
久保は試合後に「松原が切り返した時点で、下がって受けようと思った」と話している。
久保のシュートシーンで三原は、松原とゴールの間にポジションを取っていた。
これは松原にとってのシュートコースではあったが、同時にキム スンギュもこのコースは消していた。
となれば三原はここを放棄しても、大きな問題にはならなかった可能性がある。
これは三原のミスということではない。
寧ろ三原の守り方は、教科書どおりといえる。
もっと本質的な話としては、ティーラトンが松原に対してクロスを上げさせないような守備ができれば良かったのだが、この場面でも対応は後手を踏んでしまっている。
しかしここを修正するよりは、こうした場面を想定して、周りの選手の対応で防ぐ方が現実的なように思える。
幸いヴィッセルにはキム スンギュという、シュートストップに長けたGKがいる。
サイドの選手からのシュートコースは、ここに任せ、中央やマイナス方向の選手に対する対応を守備陣全体で組み上げておく方が完成までの時間は短く、ティーラトンの攻撃力を活かすサッカーができるようになるのではないだろうか。

 そこでもう一つ考えられるのは、アンカーの配置だ。
この試合で吉田監督は、ここまで連戦を戦い続けた渡部博文をベンチに置き、アフメド ヤセルと大﨑玲央をセンターバックに配した。
ティーラトンの背後のスペース管理という観点から言えば、大﨑をアンカーに上げ、渡部とアフメド ヤセルのセンターバックで中央を固めるというのも一つの方策となるように思う。
既にこの形は実戦でも使用されているが、この形の時にヴィッセルの守備は堅さを増していた。
さらに、大﨑のように高さのある選手が最終ラインの前にいることは、存在そのものに価値があるという考え方もある。
 かつて横浜FMで活躍した河合竜二(札幌)などがそれに当たる。
当時、何人もの指導者が河合の存在を厄介な存在と認めていた。
浦和ではセンターバックとしてプレーしていた河合だが、当時はそれほど評価されていた選手ではなかった。
傑出して足もとが巧いわけでもなく、当たりが強いわけでもなかったのだが、最終ラインの前に180cmを超える河合がいることで、攻撃側のパスを出す選手は、その高さが気になり、攻撃がスローダウンするといった場面が頻出していたのだ。
 当時の河合と比較したとき、大﨑は足もとの技術も勝っており、相手をかわしてのパスやボールを前に運ぶ技術も高い。
センターバックとしての経験から、ボールを奪う技術もある。
大﨑をアンカーに配置することで、相手のカウンター狙いを潰す可能性が高くなる。
メリットは他にもある。
アフメド ヤセルと大﨑が縦関係になることで、低い位置からの攻撃の組み立てにバリエーションが増える。
さらに藤田直之を前に上げることができれば、攻撃陣の近くでの組み立てにもバリエーションが増える。
さらにこの試合で42分に強烈なミドルシュートを見せたように、藤田はミドルレンジから強いシュートを放つこともできる。
これで、相手の守備を下げさせる効果も期待できる。
今の基本的布陣である藤田をアンカーに置く形も魅力的だが、大﨑をアンカーに上げる形にもオプション以上の魅力を感じてしまう。

 2失点目は、ヴィッセルが前がかりになっていたことを考えれば、止むを得ない部分もある。
相手GKからのロングフィードを三原がバックパスでキム スンギュに戻したのだが、これが距離が不十分で、三原を追走していた途中交代で登場したウーゴヴィエイラに折り返されてしまい、それを、これまた途中交代でピッチに入った仲川輝人に蹴り込まれてしまった。
結果論になってしまうが、三原はキム スンギュに戻すのではなく、ピッチ外に蹴り出し、プレーを切るべきだったのかもしれないが、ロングフィードが思った以上に距離が出たため、ウーゴヴィエイラへの対応だけで精一杯になっていた。
当然、仲川の姿は確認できていなかったため、あのような形になってしまったのだろう。
三原のミスと言ってしまえばそれまでなのだが、三原を責めることはできない。
高橋峻希、藤谷壮が戦線を離脱している中で、右サイドバックとしてプレーしている三原の貢献度は高い。
ユーティリティー性の高い三原がいなければ、吉田監督は右サイドの配置に、今以上に苦慮することになっていただろう。
プロである以上、結果を問われるのは止むを得ないが、これは三原だけの問題では無いように思う。

 悔しさしか残らない敗戦ではあったが、試合後の吉田監督は、攻撃面で自分たちの形が作り出せていたことはポジティブに捉えていた。
敗北した悔しさは滲ませていたが、収穫なき敗戦ではなかったということだろう。
そして、この攻撃を牽引したのがアンドレス イニエスタであることに異論のある人はいないだろう。
喜田拓也を中心とした厳しいマークは受け続けたが、それを最小限の動きでかわすテクニックや両足から繰り出される変幻自在のパスワークは、思わず試合を忘れて見入ってしまう程鮮やかなものだった。
アンドレス イニエスタという「安定感抜群の究極兵器」を手に入れたヴィッセルが、ここから先勝ち星を積み上げていくためには、やはりその周りの選手の動き次第ということになってくる。
ここでも鍵を握るのは、もう一人の究極兵器であるルーカス ポドルスキ、そして三田と郷家だ。
ルーカス ポドルスキは試合の中で流動的にポジションを変えているが、あの突破力とパスの技術、そしてキープ力を考えれば、サイドに張り出して、サイドバックを引き込んでのトライアングルを形成した方が良いようにも思える。
そしてここを起点とするためにも、その内側のハーフスペースでプレーして欲しいのが三田と郷家だ。
クレバーな動きのできる彼らならば、ハーフスペースでボールを握りながら、ルーカス ポドルスキがプレーできるエリアを外側に作り出せる。
もし相手が外側を切ってきた場合は、自らが中に入り起点となれば良い。
彼らがルーカス ポドルスキと接近したときの動きがオートマティックになったとき、ヴィッセルの攻撃を止めることはさらに難しいものになるだろう。

 試合後、選手たちからは、「決めるときに決めていれば」という台詞が頻出した。
確かにチャンスは十分にあった。
ウェリントンがフリーで放ったシュートは左ポストを叩き、長沢のループシュートやヘディングは枠を捉えなかった。

続き:ヴィッセルViber公式アプリ


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