いつも辛口コメントで賛否両論のセルジオ越後さんですが、今回のコラムについては完全同意です。
もちろん素晴らしいプレーを見せてくれているイニエスタ選手ばかりが目立ってしまうのは仕方ないです。
とはいっても、どのメディアもそれ以外の選手について取り上げることが少なすぎでは?と感じることが多いです。
サッカーの楽しみ方はいろいろだとは思いますが、Jリーグのファンを根ずかせていくためには、セルジオさんがおっしゃる「サッカーを理解する」ことが大事だと考えています。
ゴールやアシストだけでなく、組み立てや守備、戦術といったような目立たないことやわかりずらいことをメディアが伝えていくと、サッカー自体をもっと楽しんでくれるのでは?と思うんです。サッカー自体を楽しんでもらえれば、もっとJリーグって盛り上がると思うんですよね。
私もできるだけヴィッセル神戸に興味をもってもらうために、そして「興味」から本当のヴィッセルファン、つまりサポーターになってもらうために、いろんな選手を取り上げたり、チームのこと、Jリーグのことを伝えていければと考えています。
ニュースにすべき選手の順番を間違っているんじゃないかな。ネームバリューではなく、活躍の度合いで取り上げてあげないと。
そうすれば、活躍した選手も名前が知れ渡り、街で声をかけられ、応援されて、「よし、また頑張ろう」ってなる。励みに。それがその選手の成長を促せば、チームも強くなって、ひいては日本サッカーの強化につながっていくはず。メディアにはそういう役割、責任があると思うんだ。
ちゃんと“真実”を伝えないと、日本人は一生、サッカーを理解できないままだよ。誰が頑張っていて、結果を出しているかを公平に報道する。同じ天皇杯で、サガンのトーレスが待望の移籍後初ゴールを挙げたよね。ヴィッセルのイニエスタとの直接対決など、ホットなトピックが満載だった。でも、例えば清水のドウグラスはすでにリーグ戦で4得点しているのに、あまりニュースにならない。それもどうなんだろうね。
直近のリーグ戦では、ヴィッセルの三田がベルマーレ戦でファインゴールを決めている。でも、イニエスタのゴールと比べれば、報道のされ方に温度差がある。これもおかしな話だよ。僕からすれば、三田が「背番号8を返せ!」とイニエスタに要求してもいいぐらいの、それほど美しいゴールだったと思うんだけどね。
イニエスタやトーレスの加入で刺激を受けて、ステップアップしようとする日本人がいる。そういう選手たちにも目を向けないと。大物助っ人だけを切り取って、紙面を埋めるのはもったいない。
イニエスタやトーレス、あるいは久保もいいけど、フロンターレの小林やアントラーズの鈴木らも奮闘している。その活躍に応じてスポットライトを当てないと。彼らも負けていないんだから。
引用元:サッカーダイジェスト
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