ハイライト
アジア最強への第2章が始まる。豪華な布陣で前進あるのみ
「攻撃的なポゼッションサッカーを引き続き、ブレずにやっていきたい。今シーズンの目標はACL出場(権の獲得)です」1月17日の「2019新加入選手&ユニフォーム発表会」で、三浦淳寛ヴィッセル神戸取締役 スポーツダイレクターはそう宣言した。“バルサ化”とメディアが報じるチームスタイルへと舵を切って2年目にあたる今シーズン。「THE No.1 CLUB in ASIA ~ 一致団結 ~」というクラブスローガンのもと、アジアの頂点へと力強く歩みを進めることになる。
その流れの中で大型補強を行ったヴィッセル神戸。まずガンバ大阪から東京オリンピックでの活躍も期待されるDF初瀬亮を獲得。両サイドどちらもこなせる器用なサイドバックは、USAツアーのロサンゼルスFC戦で見事なFKを沈めるなど即戦力として期待が高まる。
続き:ヴィッセル神戸公式
□■□■□ヴィッセル神戸Part947 IP有□■□■□
元スレ:http://matsuri.5ch.net/test/read.cgi/soccer/1550838145/
古橋入れるとこおかしくね?
ビジャさげればいいのに
都倉投入と対照的に全く効果でなかったね
こういうサッカーするなら致命的だよね
ウィングがサイドに張っていてそこまではいいけど
そっからの崩しのパターンを増やさないとだめぽ
それか去年やっていたように
中央に3人寄せてサイドは両SBが上がるとかのほうが
ポルディが最後疲れてシュート打てないとかなるし
無理矢理カットインしたがる
左足切られたらなんも出来ないんじゃ、いる意味ない
バルサだってMSNの頃からはもう一時期のポゼッションサッカーからは脱してる。
都倉が凄すぎた
あとは初戦なのでシステムは変えない方がよかった
サイドを使おうとするあまり
真ん中がら空きになってる
攻め手が全く感じられない
古橋が入ってから直線ではなく
斜めの動きが増えたが
ポドルスキは身体が重すぎる
ビジャはフワフワしてるだけ
ビジャに変えて古橋でよかった
パスサッカーやるうえで悪い試合で出るのが全部出た感じやな
ゴールは誤審だけどスンギュの飛び出しミスは割と見るのが気になる
監督だろ
古橋使わずイニエスタ0トップの真ん中に置く無能wwwwwww
多くて2人まで ベストは1人
こんな走らないロートルばっかり集めて勝てるわけないだろ 走らないなら得点ランキング3人で上位独占とかじゃないと割に合わん
セレッソはアンチサッカーだな、ありゃ後半は失速するわ
弱い弱いって 言ってる奴は
試合観てないやろ
お前こそ試合見てんのかよ
後半都倉入ってから何回決定機作られたよ
セレッソはスロースタートだから助かったけど
他のチームはこんなもんじゃないだろ
桜はスタートから引いて耐えてからのワンチャン狙いだっただけに先に点取られると苦しい
しかも神の手だったし
それでもポルディは酷かった、キャプテンマークつけたらあかんだろ
DFに二枚使った方がいいわ
それは思った
あと失点はスンギュのミス、去年からミス多すぎるし前川でええわ
サッカーはやっぱ最後は体よ
不安しかないわ
絶対的フォワードがいないときついのはスペイン代表でイニも思い知ったやろ
あとの問題点は得点力のみ
あれはねえ…
入らなかったとしても振りぬいてシュートで終わってほしかった
ビジャは早い段階で点取れそうだけど、ポルディはだいぶかかりそう
これだったら3節からウェリと入れ替わっていい
試合見てないのか
見ててもわからないとかだともう救いようがないぞ
内容もしょっぱいぞリージョ君
西 初瀬 山口 はよかった
微蛇も雰囲気は感じた
時間が解決してくれるはず
開いたウィングがボールを持った時の戦術を増やすのが課題だな
ダンクレーを待て
でもこんなん相手からしたら前半耐えて後半攻めれば簡単に勝てるわな、終わってるわ
去年見てる感じだと老人達変えないし、介護対象増えたから去年より負けるわ
ただ組織的なところで効いていて良い働きをしていたのはソウザ、柿谷だったし結果にも繋がった
これがサッカーのおもしろいところだよね
そして休み明けから練習に合流と
大人しく古橋と前川出せよwwwwwwww
主力大量放出したセレッソに手も足も出ないって酷すぎるぞwwwwww
ゴール前ガチガチに固めてセットプレイからハンド疑惑の決勝点決められただけだ
手も足も出てるから安心しろ
ポドルスキとビジャがサイドに開きすぎてて、中央を埋める奴が誰もいないから、
かなり奥まで持ち込んでもPA内は誰もおらんみたいな感じだったな。
偽9番はセレッソのラインを押し下げる効果は間違いなくあったけど、やっぱり引いた相手を崩すにはゼロトップは厳しかったな
あの体制なら三田が中央を埋めるか、
そうでなければ山口が積極的に上下して顔を出す、かだろうな。
正直、古橋の交替相手はビジャだったと思う。
個人的には初瀬が左の高い位置で幅を取った時に、三田がハーフスペースに入ってビジャはボックス内に入るのがええと思う
やっぱりこの面子ならビジャにクロスのターゲットになってほしいから
あの時間帯の古橋の交代は確かにビジャに代えた方が良かったかもね
古橋は去年身長ないなりに中央で勝負してたが
そこへ古橋か郷家が飛びこんでいくスタイルにすればいいんだろうなあ
連続でシュートまでいかれて、CK取られて失点…。
古橋が入っても、誰も古橋を使おうと画策しないから、
中央に人が居るのに崩せない。
ヴィッセル神戸 試合後コメント
リージョ監督
チームは試合を通じて特に前半と、後半25分間に関しては、敵陣ゴールに非常に近いところでプレーしていたと思います。最後の最後で決めきることができなかったことが、唯一足りなかったところだと思います。状況としては、エリア内にかなり人数をかけることができましたし、最終的にはゴールはできなかったが、エリアまで運べたということは評価できると思います。セットプレーの決定機についても我々のほうが作れていたと思います。
監督質疑応答
-イニエスタ選手を最前線の中央で起用し、ビジャ選手とポドルスキ選手をゴールから遠いウィングで起用した意図を教えてください
一つあるとすると、ビジャ自身に聞いていただいてもいいですが、そもそもあの位置(ウィング)からプレーを始め、得点を取るというのが彼のスタイルです。バルセロナでもスペイン代表でも彼がプレーしていたのはあの位置です。その中で、チーム全体で目指していたのは、ビジャとポドルスキで相手の5人を引き付けるということです。イニエスタに関しては、トップではプレーしていないのですが、相手のセンターバックの遠くでプレーさせることで、相手のセンターバックは常に両サイドからビジャやポドルスキが裏を狙ってくるという恐怖にさらされながら、イニエスタにどう対応するか反応を見るというのが今日の狙いでした。そういったプレーをすると攻撃のベクトルが中央に向かっていき、相手も中央に集まってきます。そうすると、結果的にチャンスを作っていたのは誰かというと、初瀬や西が外から現れた時が、チャンスができていたシーンです。西に関しては、決定機のヘディングシュートもありましたが、シュートまで到達できていました。なので、ビジャやポドルスキのポジショニングやアクションが最終的に色々な効果を生み出していた。ただ、得点につなげることができなかったのは残念です。-後半25分までは規律よくプレーできており、全体のリズムやバランスが崩れたときにカウンターを受け、ゴールを奪われてしまったと思うが、活動量が落ちたときの課題はどのように改善していきますか
長い時間ゲームをコントロールすることができており、相手に支配される時間は試合を通じてほとんどなかった。ただ、いくつかの時間帯でボールを奪いたいという気持ちが先行したときに、チームが間延びしカウンターや、縦に速い殴り合いの状況になってしまったと思います。そういう展開で、古橋が相手ゴール前に入っていくスペースができたということも実際にはあったと思います。あれだけ引いてプレーをされるとカウンターを全く受けないということは避けられないことだと思います。特に相手にリードされてしまうと同じ展開が続いていくのは仕方がないと思います。-セットプレーの失点ではあったが、守備についてどのように評価していますか
今日のように私達が支配している時間が非常に長い中、最終的にゴールに到達できず、セットプレーで失点しまったシーンというのは、ゲームの文脈からは切り離された孤立した出来事だと思っていて、相手が唯一のチャンスを活かしたということが大きかったと思います。今日はどちらかというと失点について話す日というよりは、最終的になぜ得点ができなかったかについて話す日だったと思います。アンドレスイニエスタ選手
-開幕戦を終えて、今日の試合いかがでしたか
開幕戦はいつも特別な試合ではありますが、今日の試合の展開としてはこちらもたくさんチャンスは作れましたし、終始互角の戦いだったかなと思いますが、最終的にはセットプレーで失点してしまいました。ここから切り替えてトライし続けていくしかないと思います。-非常に多くのサポーターが観に来ていました。今シーズンどういった戦い方を見せてくれるか教えてください
いつもサポートしてくれるサポーターの皆様には、本当に感謝しています。僕たちはしっかりと練習を重ねてサッカーをし、サポーターに勝利をプレゼントしたいと思っています。それだけを考えて日々取り組んでいます。ダビドビジャ選手
-Jリーグの雰囲気をどのように感じましたか
素晴らしい雰囲気で、このような中でプレーできたこと、プレシーズンを経て試合に参加できたことを非常に嬉しく思います。自分たちが望む結果にはなりませんでしたが、また準備をして次の試合に望みたいと思います。-次節ホーム開幕・サガン鳥栖にはフェルナンド トーレス選手もいます。ホーム開幕戦に向けてどのような思いで臨みますか
次の試合難しくなることはわかっています。トーレス選手も以前一緒にプレーしていましたし、一緒にいろんな時間を過ごしてきました。鳥栖はヴィッセルへ対策を練って臨んでくると思いますが、我々は自分たちのチームに自信を持っていますし、ホーム開幕戦は自分たちが目指す目標を勝ち取るために頑張りたいと思います。引用元:ヴィッセル神戸公式
セレッソ大阪 試合後コメント
ロティーナ監督
前半は守備の時間と仕事が多くなった試合でした。なぜなら、神戸はボールを持って、素晴らしいコンビネーションでボールを握っていました。我々は、守備の面でいくつかポジションのエラーはありましたが、本当にわずかで、だからこそ、ハーフタイムを0-0で迎えることができました。ボールを持ったときは縦に焦り過ぎて、持つべき忍耐を持って攻撃できませんでした。そういう前半でした。その点、後半はより改善されて、攻撃の面でよくプレーできました。それによって、チャンスを作ることができました。ゴールした後、守備の時間が長くなりました。というのは、相手もまた素晴らしいコンビネーションを見せてきました。1点を先に取った方が勝つ可能性が高まるという試合だったんですけど、幸運にも我々がゴールを取ることができて、そのまま試合を終えることができました。
Q:攻撃陣が注目された神戸を相手に、決定機をほとんど作らせませんでした。守備の完成度についての手応えは?
守備の面で、いくつか迷いもありました。細かい部分ですけど、より修正していく部分も見られました。でも、それ以外はとてもいい守備ができたと思いますし、相手の得点につながる戦術的なエラーがなかったことは良かったと思います。チームはまだまだ良くなると思います。プレシーズンは、けが人も多く、我々が思っているような、期待したプレシーズンではなかったのですが、システムを多く使ったのも、少し発展を遅くさせたのかも知れません。でも、その分、チームはこれからどんどん良くなって、まだまだ成長の余地があると思っています。
Q:神戸相手に守勢に回る展開は、ある程度、覚悟していましたか?また、後半、修正されて攻勢に出ましたが、どういう狙いがありましたか?
「一つ目の質問については、神戸は素晴らしい攻撃をするチームで、個々のクオリティーも高く、コンビネーションもできている。そういうチームからボールを奪うことは簡単なことではありません。守備はよくできていたと思います。その部分は予想していたのですが、より我々が期待していたのは、ボールを持つことですが、失ってしまうことが多かった。こちらがボールを持てば、相手も走らないといけない、苦しむことになる、その時間は、前半は足りなかったと思います。後半に入るにあたって、より強調したのは、落ち着いてボールを回すこと。特に一つ目のプレッシャーを超えた後に焦らずに回していくこと。それによって、より相手の穴を突いて、攻撃することができたと思います」
Q:後半の選手交代について。0-0の状況で都倉選手とデサバト選手を入れて、中でポジションチェンジも行っていました。事前に準備していたのか、状況を見て決めたのか。
「状況を見ながら変えました。ただ、曜一朗が1列下がってプレーするオプションは考えていました。曜一朗のポジションチェンジは状況を見て判断したのですが、キヨ(清武弘嗣)の交代については、試合前からプランとしてありました。ケガから復帰して間もないので。レアンドロ(デサバト)を入れて、ボールの循環と、より守備のスライド、サイドへのサポートを強調しました」
Q:柿谷選手を1列下げてプレーさせたことの意図と、その効果については?
「そのサイドから、ウチは守備でダメージを受けていました。というのも、そのサイドにイニエスタが落ちて、そこでボールを受けられていました。でも、同時に、自分たちの攻撃になれば、イニエスタの後ろにスペースができていることも見えていました。そこを曜一朗に使ってもらうことがアイディアでした。それに、トク(都倉賢)も深さを持って、相手の裏に抜けていく、つまりディフェンスラインを下げさせることのできる選手であって、トクを入れることで、スペースを作ることも狙いでした」
山下 達也選手
--得点場面を振り返ると?
練習でやっていたとおりにボールが来て、前でヤス(木本 恭生)が良い感じですらしてくれたので、信じて入るだけでした。自分についていたマークの選手が少し小さかったので、直接ボールが来てもチャンスはあるかなという動き出しをしていたので、うまく相手を外せて良かったです。--前半は守勢に回る展開になったが?
(ダビド)ビジャがずっと開いていたので、1対1の対応が多く、相手もうまくて、速くて、対応も難しかったですが、周りがカバーしてくれたので、そこはチームとして守れて良かったです。あそこまで張ってくるチームはなかなかないですが、運動量はそこまでなかったのかなと思います。都倉 賢選手
--後半、都倉選手が入って流れが変わった部分もあると思いますが、どういったことを考えてピッチに入りましたか?
前半は相手のベクトルが前、前になっているのは当たり前のことですし、その中でも、チームとしてよく耐えたなと、外から見ていて思いました。後半はある程度間延びしていくことが予想された中で、僕自身が頂点に入って、相手の2CBを引っ張ることで、中盤とのギャップは生まれると思っていました。2CBをいかに下げられるかという仕事は常に求められていますし、裏を狙うことが一番の長所だと思っているので、それをやることで(柿谷)曜一朗とキヨ(清武 弘嗣)が相手のDFと中盤の間で前を向けた。あの2人が前を向くことがウチの一番の強みなので、そこは僕が入ることでできるなとは外から見ていて思っていました。
引用元:セレッソ大阪公式
引用元:Jリーグ公式
「ボールは支配すれど・・・」
サッカーの試合を語る上で、よく使われるフレーズだ。
残念なことに、ヴィッセルの2019シーズン開幕戦は、そんな試合になってしまった。
ポゼッション率は62%を記録し、パス数(750‐454)、成功率(90%‐85%)ともC大阪を大幅に上回ったが、スコアは0-1。
最後までC大阪ゴールをこじ開けることはできなかった。
しかし、である。
今後のリーグ戦を考えた時には、このタイミングでこうした試合を経験したことは大きな意味を持つだろう。
この試合でC大阪が見せた戦い方は、「これぞヴィッセル対策」と呼ぶべきものであり、これを乗り越えることができれば、ヴィッセルが望む結果に辿り着くことができるだろう。
悔しい結果ではあったが、実に見応えのある興味深い内容の試合だった。
試合後に行われる会見の席上、フアン マヌエル リージョ監督は失点シーンについて「試合の文脈からは切り離された孤立した出来事」とした上で、「今日は失点について話す日というよりは、最終的になぜ得点ができなかったかについて話す日だったと思います」と試合の感想を締めくくった。
これに対してC大阪を率いるロティーナ監督は「1点を先に取ったほうが勝つ可能性が高まる試合でしたが、幸運にも我々がゴールを取ることができて、そのまま試合を終えることができました」と語り、両チームに差がなかったことを認めた。
現在のJリーグにおいて「名将」の誉れ高い両監督の感想は、表現こそ違えどピタリと一致していた。
長い時間ゲームを支配したのはヴィッセルであり、C大阪はそれを想定した上で守りを固めることを優先課題としてゲームに臨んでいた。C大阪の布陣は3-4-2-1。
マテイ ヨニッチを中央にして山下達也と木本恭生で最終ラインを形成し、中盤はソウザと奥埜博亮がボランチ、ウイングバックに丸橋祐介と舩木翔、ワントップには柿谷曜一朗を置き、その後ろで清武弘嗣と水沼宏太がシャドーを務める格好だった。
戦前は4バックを予想する声も多かっただけに、この布陣は少々意外に思われたが、リージョ監督は想定していたようだ。
これに対するヴィッセルの布陣は4-3-1-2。
前線のダビド ビジャとルーカス ポドルスキを両サイドに張り出させ、中央のトップ下にはアンドレス イニエスタを配置した。
いわゆる「偽9番」をイニエスタが務める格好となり、その後ろで三田啓貴、山口蛍、三原雅俊が中盤を形成した。
ビジャとポドルスキが相手の3バックの外側に位置することで相手の守備ラインを後ろに留め、中央のイニエスタが相手のプレッシャーと遠い位置でボールを握る形になった。
その上で、攻撃時には西大伍と初瀬亮の両サイドバックが2トップと縦関係を構築し、外側から攻撃に加わった。
これが試合を通じて、ヴィッセルの攻撃の基本形となっていた。
相手ゴール前で大きな「U」の字を描き、ヴィッセルの攻撃ラインは形成された。
これによってC大阪のウイングバックは最終ラインに吸収され、5バックでの守備を続けることとなった。
イニエスタの後ろに3選手が位置することで、セカンドボールも拾うことができたため、ヴィッセルの攻撃には連続性が生まれていた。
この結果、C大阪の選手は自陣でプレーする時間が長くなり、ヴィッセルは殆どの時間帯を相手陣内で過ごすことができていた。
ここまではリージョ監督の想定どおりだった筈だ。
これについてロティーナ監督は「ヴィッセルはボールを持って、素晴らしいコンビネーションで攻め込んできた」と語り、自分たちが守勢に回っていたことを認めていた。
「守備についてはよく守っていましたが、その中で私が期待していたのはボールを持つこと。しかしそれはできなかった」と語ったように、守りを固めながら、その隙を衝いて攻撃する形を想定していたのだろう。
しかし先述したようにイニエスタの後ろでセカンドボールを回収する形が出来ていたため、C大阪にとっては反撃の形が見出せない前半だった。ロティーナ監督は、後半の選手交代は事前に準備していたものではなく、状況を見ながら決めたと語っていた。
ここが勝負の分かれ目であり、ヴィッセルが解決すべき問題点でもある。
ロティーナ監督は、ヴィッセルの攻撃が前半のリズムで続くならば、スコアレスドローでも良しと考えていたのではないだろうか。
ヴィッセルの攻撃陣について「個々のクオリティーも高く、コンビネーションもできている」と評したことからも、今のヴィッセルを相手にボールを握り合う戦い方は難しいという判断を下していたことが解る。
前半からヴィッセルは攻撃を続けたが、5枚でゴール前を固めたC大阪の守備陣はそれ程動いてはいない。
決勝ゴールを挙げた山下は、ヴィッセルの攻撃について「1対1では難しかったが、チームとして守れた」とした上で、サイドを使って攻撃を続けたヴィッセルについて「運動量はそれ程なかったと思います」と語っている。
この言葉に、問題解決のヒントがある。
ヴィッセルの攻撃は高いクオリティーを持っているが、大袈裟にいえば人数をかけて固めた相手の前で、ボールを動かしていただけだった。
ボールを動かすと同時に、相手を動かし、疲れさせることができれば、後半、C大阪に反撃を受けることもなかった。
リージョ監督が語ったように、相手が引いて守る以上、カウンターを受けるリスクはあるが、それすらも封じるような攻撃が必要だったのではないだろうか。
そこで鍵を握るのは、中央に入る人数だ。
2トップと両サイドバックが両サイドを制圧し、中央の底でイニエスタがボールを支配している中で、6人目の選手が巧く中央に入ることができれば、相手の守備に対して優位性を高めることができる。
この試合ではそれがなかったため、C大阪を圧倒しながらも、奇妙な均衡を作り出してしまった。
この試合では6人目として三田が中央に入ることが多かったが、攻撃に加わるタイミングが少し早かったかもしれない。
三田はペナルティエリア内で勝負するよりは、後方から攻撃に加わり、一瞬で圧力を高める方が、その良さを発揮できる。
ペナルティエリア中央で勝負するという意味では、途中出場した古橋亨梧という考え方もあるが、C大阪の守備が低い位置にあったため、古橋が得意な「裏に飛び出す形」は作り難かった。
ではどんな解決策があったのだろう。
筆者はその解を山口に求めたい。
イニエスタの後方で、ネガティブトランジション時にボールを回収する場面が多かった山口だが、ここでプレーエリアをさらに前進させることができれば、ヴィッセルの攻撃に圧力が増すことは間違いない。
誤解して欲しくないのだが、この試合における山口のプレーが間違えていたわけではない。
寧ろ、自らの特徴を活かし、正しくプレーできていたというべきだ。
中盤の底から縦にボールを入れる場面も多く、斜めに味方を走らせるパスの正確性はさすがというものを見せていた。
筆者が言いたいのは、山口だけがプレーエリアを上げるということではない。
山口がこなしていた、ボールを回収する役割を三原がこなし続け、最終ラインもさらに高い位置に進出するように、チーム全体で山口の位置を上げる工夫が必要であるということだ。
攻撃についてもう少し見ていく。
この試合で最も機能していたのは、左サイドだった。
ビジャが高い位置から見せるプレーは、素晴らしいのひと言だ。
ダブルタッチで相手をかわしながら、中央に切れ込んでいく動きを止めることは難しいだろう。
さらに相手の裏を狙う動きも加えてくるため、対峙する守備の選手は、プレーエリアを限定されてしまう。
戦前は年齢的なことを云々する声もあったが、自らのプレーでそれを封じ込めた。
このビジャの効果を高めていたのは、初瀬の動きだ。
ビジャの内側=ハーフスペースを巧みに使いながら、深い位置まで侵入し、そこから攻撃を組み立てなおしていた。
ビジャからのスルーパスにも、タイミングよく反応するなど、相性の良さも感じさせた。
技術的な部分はもちろんだが、攻撃面に関して素晴らしいセンスの持ち主だ。
これに対して右サイドは、やや停滞気味だった。
開幕戦ということで気負いがあったのかもしれないが、ポドルスキの調子は決して良かったとは思えない。
イニエスタからのスルーパスに抜け出た場面でも、シュートの精度に拘ったのか、いつものポドルスキよりはやや慎重だったように思う。
最初のシュートチャンスで、枠を大きく外したことも精神的に影響したのかもしれない。
ゲームキャプテンとしての責任感が強い選手だけに、自分で局面を打開しようという思いが強かったのだろう。
それでもワンタッチでサイドを変えるパスなどは、さすがのプレーであり、C大阪の守備陣を上回っていたことは間違いない。
ここに絡んで入った西だが、ボールスキルは相当に高いことを再認識できた。
相手を振り回しながら、スペースを作り出すセンスもある。
単純に外を走るのではなく、早い段階で中央に入り込み、イニエスタの近くでプレーすることも出来る。
ゴール前に飛び込んでシュートを狙うタイミングも素晴らしい。
動きが単調でないだけに、ポドルスキがその特徴を把握し、コンビネーションを作り上げるには時間が必要かもしれないが、テクニック、センスとも傑出した両選手だけに、ヴィッセル最大の武器となる可能性は高い。
攻撃面で「最後の一手」が足りなかったことは事実であり、それについて書いてきたが、筆者はそれ程の心配はしていない。
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